日時 平成24年3月13日(火) 正午〜午後2時
場所 尚友会館 8階 2号室会議室
議題 1.弁政連の方針と活動について報告
2.弁政連の運営と組織について相談
3.会派から意見お伺い |
※会派役員の発言につきましては秘匿保持の為、アルファベットで表示させて頂きました事をご了承下さい。
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【内 容】
○福田(弁政連副会長・司会)
会長の古谷からご挨拶とメンバー紹介をさせて頂きます。
○古谷(弁政連会長)
各会派の主要な方々にお集まり頂き、誠にありがとうございます。後ほど、私どもの執行部を紹介させて頂き、併せて、弁政連の一年間の活動を説明させていただきます。弁政連は強制加入ではなく“原則加入”ということになっています。しかしながら、会費の納入率が極めて低い現実があります。活動の成果は弁理士全員が享受するのですから、忸怩たる思いを禁じ得ません。また、私どもの活動は、皆様方のご理解とご協力なくしては成り立ちません。その意味では、今日は大勢お集まりいただき、感謝いたしております。
○福田
続いて弁政連副会長から簡単に自己紹介と担当分野や委員会をご紹介させて頂きます。右側から座っている順番でお願いします。
○鈴木(弁政連副会長)
弁政連副会長として参加させて頂いておりますが、今日は無名会の幹事長としても参加させて頂いております。私は弁政連では総務を担当しておりまして、弁政連の中では若いので、何でもするようにしております。よろしくお願いします。
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○丸山(弁政連副会長)
副会長の丸山幸雄です。私は登録番号から言うと若い方です。担当は、主に選挙対策委員会と他に財務委員会と特別検討委員会をしております。鈴木副会長同様、色々働かなければならない立場であると認識しております。
○富崎(弁政連副会長)
副会長の富崎元成です。私は政策委員会と特別検討委員会を担当し、例えば出願が減少している、これをどうすれば良いのか、どうやって政治家にアピールすれば良いのか日夜考えております。
○水野(弁政連副会長)
副会長の水野勝文です。今日は日本弁理士クラブ幹事長としても、この場に参加しております。弁政連副会長としましては、富崎副会長と共に政策担当と広報担当をしております。よろしくお願いします。
○松尾(弁政連副会長)
副会長の松尾憲一郎です。九州から出かけておりますが、平成15年に弁理士会副会長をした時に弁政連担当副会長になったことが縁で、ずっと弁政連に参加しております。特別検討委員会を担当しております。よろしくお願いします。
○谷山(弁政連副会長)
副会長の谷山守と申します。歳だけは一番で、今年で弁理士50周年を迎え会費免除があり感謝しております。担当は選挙対策委員会です。よろしくお願いします。
○杉本(弁政連副会長)
杉本勝徳と申します。私は特別検討委員会を担当しており、一番大事な委員会です。後ほど何が大事かをご説明させて頂きます。この特別検討委員会が上手く行けば弁理士会の将来は明るいと、こういう委員会であります。隣に古谷会長が座っておられますが、7、8年前から早く辞めてもらえば次は自分であると思いつつ、中々辞めないのが古谷会長であります。よろしくお願いします。
○中島(弁政連副会長)
名古屋から来ております中島三千雄です。支部対策委員会を担当しており、特に中部支部担当ということで、でき得る限り弁政連のアナウンスを行い弁政連に寄与できるよう活動しておりますが、中々思うようにはまいりません。皆様の力をお借りして、更に中部支部会員に何とか弁政連を理解して頂こうと努力しております。よろしくお願いします。
○白井(弁政連副会長)
副会長の白井重隆です。私は、特に弁政連では総務と選挙対策を担当させて頂いております。今は選挙がありませんので何もしていないという感じでおります。弁政連では特に会費のことが問題で、約10年前に最高で1600名位の方が会費を納入していたことがあります。当時は会費が7000円の時代です。今は2万円ですけれども、約8000名以上の会員で1300名を切っているという状況で、会派の皆様には会費問題を全力を挙げて取り組んで頂ければと思っております。それから、私個人の考えとして、今後TPPと知的財産の関係が非常に絡んで来ている中で弁理士会も弁政連も殆ど手がついていないと思いますが、このような問題も弁政連としてしっかり対処していかなければならないと思います。それから、現在政権与党は民主党ですけれども自民党もこれから復活して来ると思いますので、弁政連としてもっと自民党の弁理士議員連盟や知財議員連盟に活動して頂くような形で対応していく方が良いと感じております。今後ともよろしくお願いします。
○小川(弁政連副会長)
副会長の小川眞一でございます。2006年に弁理士会副会長をさせて頂き、それ以降弁政連副会長として留まっている状況です。私事ですが、今年で3年目になりますが弁理士試験委員を仰せつかり、審議会から択一・論文の問題作り、採点から口述試験の問題作りと口述試験実施というフルコースで、殆ど11月までこれに関わり通しです。弁政連では政策委員会を担当しておりますが、私は殆ど機能していない状況でございます。ただ、政治家を見ていると、どうも地に足が着いていないという印象で、その場限りの政策ばかりに見えます。弁政連としては一つのことを、こうあるべきとドンドン主張して行かなければならない状況と思います。できるだけ骨太で通すように頑張って行きたいと思いますので会派の皆様のご協力をよろしくお願いします。
○井内(弁政連副会長)
副会長の井内龍二です。長年財務担当をしております。一番は会費の問題で非常に困っております。行政書士は弁政連の資金のおおよそ100倍です。言い換えれば100分の1の軍資金で戦っております。最近大阪の行政書士会の祝賀会に行ってまいりましたが、議員を300名程度招待しています。全国ではなく大阪の行政書士会だけです。実際に来られているのは国会議員と県会議員で100名を超えています。彼らはこのような状況で凄い政治活動を行っています。それに対し我々は100分の1の軍資金で今は何とか押し返している状況です。この状況をよく認識して頂いて、是非とも会費問題にご協力頂けたらと思います。
○榎本(弁政連副会長)
副会長の榎本英俊と申します。担当は特別検討委員会と選挙対策委員会と政策委員会です。特別検討委員会では、弁理士会にない熱い議論がなされておりまして、非常に有意義な議論の中に参加させてもらって、私としても今後の弁政連と弁理士会のために政治活動というか、政治家との付き合い方を日々学んでおります。3年目になります。よろしくお願いします。
○福田
副会長の福田伸一でございます。私の担当は広報関係です。お手元に弁政連フォーラムの2月号が配られているかと思いますが、このフォーラムを担当している部隊でございます。私のもう一つの仕事は他士業、弁護士や行政書士等色々な士業がありますが、その士業間で様々な懇談会や相談会がありまして、その場に参加するというのが私の基本的な役回りです。他士業の方々ともお話する機会も多く、弁政連として何をアピールしていくべきか日々考えているところでございます。今後ともよろしくお願いします。
○福田
続きまして、本来なら会派の皆様の自己紹介に移りたいところですが、まだ若干お見えになっていない方もおられますので、今日お手元にお配りしました資料1や資料2と最近の弁政連活動状況について古谷からご説明を申し上げたいと思いますので、よろしくお願いします。
○古谷
お手元の資料1として日本弁理士政治連盟の概要が書かれたもの、資料2として平成23年度弁政連の主な活動が書かれたもの、それから弁政連フォーラムと今日の懇談会出席者名簿がひと揃えとしてお配りしてあります。日本弁理士政治連盟は何を一体どのように行っているのか、どのような方々が行っているのか、ご存知でない方もおられるかと思いますので、かい摘んでご説明申し上げます。
昭和49年11月21日、日本弁理士会の第1回臨時総会で斡旋決議の形で日本弁理士政治連盟は誕生いたしました。政治連盟を誕生させたきっかけは、弁理士法改正その他の国会活動を行うことにおいて、なかなか力を発揮し得ないことと、日本弁理士会が政治活動を行って良いのかという疑義があったことです。そこで、政治と日本弁理士会の会務活動は分けた方が良いということになりました。設立当初は任意加入でしたが、やはり会費の納入率が非常に低く、会員数が増えないこともあり、平成5年の山川政樹弁理士会会長の時に日本弁理士会の臨時総会において原則として政治連盟に加入するという規約改正が行われ、政治信条その他の理由から政治連盟に不加入の意思を表明しない限り、原則的に加入扱いにするという総会決議が為されました。
政治の世界では、やはり数(会員数)とお金(資金力)が大きくモノを言います。そうでない政党もありますが、多くの政党、議員は、会員数はどれ位いるのか、といったことを必ず聞きます。そんなこともあり、原則加入制度が導入されました。弁政連は、弁理士会と違い強制加入ではありませんから、会費を強制徴収することはできません。ご理解のある方々の善意で賄われています。
規約の第3条に目的があり、弁政連は、日本弁理士会の意向に沿って、弁理士会の事業を達成するために必要な政治活動を行う、と定められています。その他の関係規程として、連盟規約、細則、支部規程、国内旅費規程、慶弔規程等があります。次頁に平成23年度の弁政連役員名簿と委員会名簿があります。今日ご出席頂いている会派の皆様のご尽力を頂き、委員を推薦して頂くこともあろうかと思います。更にページを括って頂きますと、平成23年度の活動方針があります。この活動方針に基づいた活動報告が、資料2で弁政連の主な活動が書いてあります。
喫緊の課題は、外国法事務弁護士の法人化の問題でした。簡単に内容をご説明しますと、現在、日本の弁護士は一人法人が認められています。一方、外国法事務弁護士は一人法人が認められていません。このことに関し、法務省は、日本の弁護士が一人法人を認められておりながら、外国法事務弁護士の一人法人を認めないのは、公平の原則に反するとの理由で、一人法人を認める法案の国会提出を考えておりました。
ところが、我々弁理士の立場からしますと、出願前の技術情報が外国法事務弁護士の手を介して海外に流出してしまうおそれが加速されること、また、外国法事務弁護士と日本の弁護士が共同で設立した法人が、法人出願として、特許出願等が実質的に行える道を切り開いてしまうことになること、等の理由から法人化に反対であるとの政治行動を起こしました。
外国法事務弁護士にはA法人とB法人という2つの仕組みがあります。A法人は外国法事務弁護士のみで組織する法人形態、B法人は外国法事務弁護士と日本の弁護士が共同で設ける法人形態であります。今、述べましたように、実は、このB法人が問題で、外国法事務弁護士は自国法しか扱えないという縛りがかかっているにもかかわらず、法人出願の形態を取れば、日本の特許庁へのアクセスが可能になってしまうのです。
お手元の資料にあるように、最終的には法務省が折れて、B法人つまり外国法事務弁護士と日本弁護士とで組織する法人形態は取り下げて、外国法事務弁護士のみで組織するA法人だけを認める法案を国会提出することで決着が尽きました。これは大変なことで、法務省と正面からガチンコして勝ち得たことなのです。
話は変わりますが、久留米大学の教授に「帖佐隆」という方が居られます。この方は、私が10年位前に1期目の会長をしていた時に、政治に興味を示されてメールを送って来ました。その時、私はそれなりの返事をさせて頂きました。もう、10年以上前のことです。
先だって、不正競争防止法の義務研修の講義があり、彼が講師であることを知り、受講して来ました。国会議員のセミナーでは必ず最前列のど真中に着席するのが弁政連の立ち位置ですが、義務研修で自分のことでもありましたから、最後列の席で聴講させていただきました。終了後、混雑していたので挨拶も交わさずに帰りました。
ところが、今朝、メールがあり、「古谷さんが来ておられたのですね。」、「非常に懐かしい思いで古谷先生の名前を見つけました。機会があればご挨拶をしたかった。」というような内容でした。それに対して私が打ち返したメールの内容が、今の弁政連のスタンスを最も的確に表わしていると思いますので、この場で読ませて頂きます。
「貴殿の講義があることを知り、いの一番に申し込みました。最後列の席に居りましたので挨拶に伺うのも何かと思い遠慮しました。貴殿がまさかあの当時のことを覚えているとは夢にも思いませんでした。大変失礼しました。貴殿の講義は切込みが鋭く、久しぶりに大変面白く聴かせて頂きました。ありがとうございました。私が日本弁理士会の会長選挙に出た時のことが触れられておりました。選挙ではご期待に副えず申しわけありませんでした。しかし、知的財産制度の業界に身を置く一人として、相変わらず意気軒昂です。ご安心下さい。私はこの業界を救うのは、先ずは日本の産業を再生させること、そのために我々は何を提言できるのか。我々は知財の専門家です。知財を離れた提言では聴く人が耳を傾けてくれません。ですから知的財産制度の活用で産業の再生を図ること。その提言はドラスチックなものでなければなりません。なぜなら、有り体な提言では衝撃を与えないし聴いてもくれないからです。米国、中国、韓国、インドを凌駕する道はある筈です。そのためのプランを再構築し、直ちに行動を起こすなら、まだ日本を救えると信じています。特許制度もしかりです。一度はガラガラポンで振り出しに戻して考え直すべきです。出願優先の制度に替えることから始めるべきです。企業が日本に残ろうと思う心を持たせるプランがどうしても必要です。これは我々弁政連の正副会長の共通した思いです。…」
私ども弁政連は、このような思いで活動を行っております。後は、皆様のご紹介とご意見を頂いて有意義な会議にさせて頂ければと思います。ありがとうございました。
○福田
今日ご出席頂きました会派の役員の皆様から自己紹介をお願いしたいと思います。大阪から来られた西日本弁理士クラブの先生方から自己紹介と役付と簡単なメッセージがありましたらお願いしたいと思います。
○原田(西日本弁理士クラブ幹事長)
西日本弁理士クラブの幹事長を務めております原田洋平でございます。私は弁政連の活動は全く無知でして、役員名簿を拝見して、西日本の先生方もたくさんお名前があって驚きでした。一番驚いたのは、私の事務所の会長が相談役として名前に入っておられたことで、これも知らなかった次第でございます。よろしくお願いします。
○中谷(西日本弁理士クラブ副幹事長)
西日本弁理士クラブの政策を担当させて頂いている中谷弥一郎と申します。よろしくお願いします。
○瀧野(南甲弁理士クラブ幹事長)
南甲弁理士クラブの本年度幹事長を務めております瀧野文雄と申します。よろしくお願いします。私は弁政連の方は選挙対策委員会の委員をしております。何年か前の選挙で有楽町マリオンに動員をかけられまして、どなたかの議員の応援に行った記憶がございます。今後ともよろしくお願いします。
○津田(南甲弁理士クラブ筆頭副幹事長)
南甲弁理士クラブの本年度筆頭副幹事長を仰せつかっております津田理と申します。弁政連の先生方の活動につきましては、私も恥ずかしながら殆ど存じておりませんが、これから色々な場で先生方のお話をお伺いできればと思っております。よろしくお願いします。
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○藤沢(南甲弁理士クラブ副幹事長)
南甲弁理士クラブで慶弔担当の副幹事長をしております藤沢昭太郎と申します。弁政連の活動と福田先生のお顔を見て思い出しましたが、私は広報委員会に入っておりまして、そろそろ私の順番の弁政連フォーラムを出さなければならないということを急に思い出しました。よろしくお願いします。
○岩壁(春秋会幹事長)
春秋会の平成24年度幹事長の岩壁冬樹と申します。よろしくお願いします。実は私も弁政連の活動については余り認識がありませんでしたが、平成23年日本弁理士会の執行理事として役員会に参加しましたところ弁理士会と弁政連の政治家とのお付き合いを垣間見ました。そこで初めて重要性を認識いたしました。よろしくお願いします。
○河村(春秋会副幹事長)
春秋会副幹事長の河村修と申します。私も弁政連はおろか春秋会も今回初めて役員になったものですから無知ではありますが、今後ともよろしくお願いします。
○大澤(春秋会人事委員長)
春秋会の平成24年度の人事委員長を務めさせて頂いております大澤豊と申します。昨年度は幹事長をさせて頂きまして、この場は2回目でありますが、昨年初めて出席した時に弁政連活動についていろいろお伺いした次第で、まだまだ分からないことばかりですが、色々勉強しながら頑張って弁理士会のために活動したいと思います。弁政連とも良い関係をできればと思っております。
○本多(PA会幹事長)
PA会の幹事長させて頂いております本多敬子と申します。よろしくお願いします。弁政連の活動の内容を本日お伺いしておりますが、実は私も今まで活動の内容を余り存じておりませんでした。ただ、今まで特許庁などにも法改正など投げかけても、なかなか動いて頂けないところ、政治家が動けば直ぐに動き出すところも承知しております。是非今後も弁政連に頑張って頂かなければならないと感じておりますので、よろしくお願いいたします。
○中野(PA会幹事長代行)
PA会幹事長代行を務めさせて頂いております中野圭二と申します。私も昨年幹事長を務めまして出席は2回目です。PA会として弁政連を一生懸命バックアップして行きたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
○水野(日本弁理士クラブ幹事長)
恐縮ですが、日本弁理士クラブ幹事長として申し上げさせて頂きます。今弁政連にも関与しておりますが、もともとは弁理士会の副会長をしていた時に対外的な交渉ごと、特許庁との交渉から様々な交渉ごとに弁理士会活動としては当時も制約がありました。弁理士法のことです。いちいち特許庁との関係で様々な軋轢が生じたり、色々なお言葉があったりするわけです。一方で、先ほど古谷会長からもご紹介がありましたように弁護士の外弁問題についても弁政連の活動で止めることができました。実はこういうものがたくさんあります。私もたまたま現場に居りましたので、色々なものが影響を受けて変わるということを実感して来ました。このような経験の結果、弁理士会の副会長を辞めた後も弁政連をお手伝いすることになった次第です。
今年度は日本弁理士クラブの幹事長を仰せつかっておりますが、後でご挨拶する西島政策委員長も、やはり我々にも政策が必要だろう。特に会員が今苦しい状態にある中で、各地方で行っているワンストップサービスも我々会員がどれだけ恩恵を受けて関与できるのか、そういうようなことも含めて会員に密接した政策というものをしっかり行うべきであるようなことを考えております。
そういう思いの中で、意外に思ったのは、会派の代表の皆様が弁政連の活動を知らないということであります。これはかなり影響があります。弁理士法改正を行う場合、弁政連活動無くして成り立ちません。私としては弁理士のために良い方向に導くよう協力し、また会派の皆様のお力もお借りして一歩でも進めることができればと思っております。
○西島(日本弁理士クラブ政策委員長)
本年度、日本弁理士クラブの政策委員長の立場で出席しております西島孝喜と申します。よろしくお願いします。今、水野幹事長も言われましたが、弁理士の状況それから色々な知的財産の状況の動きが激しいという認識は直感的に持っております。ただ、どういうように我々の行動に反映させて行くかというところが、未だ自分でも理解できておらず、これから実行して行かなければならないと思います。皆さんのため日本のためということを会長は仰っておられたと思います。我々の職責のためというよりも日本をどうするかという原点に立ち戻って少しでもお役に立てればと、水野幹事長の意向に沿ってお手伝いできればと思っております。よろしくお願いします。
○高橋(日本弁理士クラブ副幹事長)
日本弁理士クラブ副幹事長の高橋大典と申します。私も弁政連の活動を深く存じておりません。今年、日弁の副幹事長をさせて頂きますので、その中で幹事長、政策委員長と共に色々勉強しながら頑張って行きたいと思っております。よろしくお願いします。
○永岡(弁理士クラブ幹事長)
弁理士クラブの幹事長を仰せつかっております永岡重幸と言います。よろしくお願いします。弁政連の活動については殆ど知識がありませんので、これから勉強させて頂きたいと思っております。
○梶(弁理士クラブ幹事長代行)
弁理士クラブの幹事長代行をしております梶俊和と申します。弁政連が非常に重要な活動をしておられることは、色々な機会に目で触れておりますし、今後も重要な活動が色々あるということは認識しております。やはり私ども若輩ものにとりましては政治活動と聞いただけで及び腰になるところがあり、適正な距離間を計ることが難しいところがありますが、これから距離間を見定めながら色々なご指導を頂きたいと思いますので、よろしくお願いします。
○伊藤(弁理士クラブ人事委員長)
伊藤進でございます。弁理士クラブの人事委員長を仰せつかっております。よろしくお願いします。私も10何年前に弁政連の活動をさせて頂きました。今は余りしておりませんが多少なりとも活動のお手伝いをさせて頂きたいと感じております。
○石川(弁理士同友会幹事長)
今年度、弁理士同友会の幹事長を仰せつかっております石川憲と申します。よろしくお願いします。弁政連の活動につきましては古谷会長と同じ会派でありますので、チラチラと耳にする機会がございまして第一線で活動して頂いて我々のために闘って頂いていることに、非常に頭の下がる思いを感じております。同友会としても弁政連をバックアップできるように会派内で浸透させるように頑張って行きたいと思います。よろしくお願いします。
○粕川(弁理士同友会総務担当副幹事長)
弁理士同友会の総務担当副幹事長の粕川敏夫と申します。よろしくお願いします。私も弁政連には今まで直接関わっておりませんが、当会派から古谷会長をはじめ大変活躍されておられる方も大勢いらっしゃいます。他士業に比べて数やお金が制限されている中で厳しい状況だと思いますが我々の会派としても、今後バックアップさせて頂きたいと思っておりますので、是非とも日本の知的財産の発展のためにも、今後ともよろしくお願いします。
○本田(弁理士同友会会計担当副幹事長)
弁理士同友会の会計担当の本田淳と申します。理事として名前が載っております恩田博宣先生の事務所です。私は事務所では下っ端ですので、この後特許庁に行って審査官と面接をするとか、PCTの予備審査の答弁書を作って判子を押すとか色々と仕事がございますが、このような日々の仕事ができることも弁政連の皆様の働きがあってのことと思っております。よろしくお願いします。
○吉田(稲門弁理士クラブ代表)
本年度、稲門弁理士クラブの代表を仰せつかっております吉田正義と申します。弁政連の活動は数年前に政治家のパーティーとセミナーにかなりの数を参加させて頂いております。非常に勉強になって視野が広くなったのではないかと思っております。先ほど古谷会長からありました知財の活用で日本の産業の再生を図ること。これはもっともだと思いますのでパーティーでただ飯を喰ったと言われないように貢献したいと思います。よろしくお願いします。
○細田(稲門弁理士クラブ副代表)
稲門弁理士クラブの副代表をしております細田浩一と申します。副代表は6名ほど居りますが、その中で人事担当をしております。よろしくお願いします。
○松浦(東海協議会筆頭副幹事長)
東海協議会の松浦喜多男と申します。昨年度弁理士会副会長ということで弁政連とは非常に色々なお付き合いがございました。アクの強い非常に困った方々だと思ったこともありましたが、裏返せば非常に頼り甲斐のある我々の主張を堂々と言って頂ける団体であるとも思いました。特に古谷会長は国会の委員会でも堂々とお話をして頂いて非常に頼り甲斐があると思いました。B法人についても非常に良い働きをして頂いたと感謝しております。私事でございますが東海協議会に久しぶりに戻って参りまして、今の東海協議会は知財ないしは弁理士会の周りのことを自分達のこととして捉える能力が下がっていると思います。戻ってきたからには弁政連の色々な力や考えを一生懸命勉強し東海協議会のために活かして行きたいと考えております。よろしくお願いします。
○鈴木(無名会幹事長)
本年度、無名会の幹事長を仰せつかりました鈴木一永と申します。先ほど別の方から若干ご説明させて頂きましたが、私ども無名会だけが2人で参加しておりますが、人数が限られた中で無名会から弁政連副会長に水野副会長、富崎副会長を出しておりまして精一杯のことはさせて頂いております。弁政連のことについては、私は弁理士になって直ぐに参加させて頂いております。私の父親が弁政連を起こした関係もありまして、私も関与させて頂いております。
皆さんは勘違いされておられるかも知れませんが、弁政連は基本的には全方位外交で特定の政治家や団体のみを応援しているわけではありません。あくまでも弁理士会のために弁理士のために色々な政党の国会議員にお会いし我々弁理士の様々な要望をお聞き頂いております。ただし実際には政権政党が法律を左右する力がございますので、どうしても政権政党に偏って話をしてしまうことも事実でございます。政治信条があって会派に属さないという方も居られると思いますが、弁理士として仕事をしているのであれば、是非とも弁政連には何らかの関与を頂ければと思っております。ただし、先ほど松浦先生も言われたように弁政連は必ずしも一枚岩ではありません。志は同じところにありますが政治信条は皆様それぞれ違ったものを持っておられます。このような中では喧喧囂囂の論議になってしまいますが、弁理士会の色々な委員会の論議よりも弁政連の論議の方がハッキリ申し上げて面白いです。ですので、何らかの形で弁政連に関与して頂いて、無名会としても弁政連の活動に協力して行きたいと思っております。どうも失礼しました。
○鶴目(無名会人事委員長)
無名会の人事委員長を仰せつかっております鶴目と申します。本日このような会合は初めてでございます。今日は弁政連の活動について勉強をさせて頂きたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
○福田
ありがとうございました。これで今日お集まり頂きました皆様の自己紹介が全て終わったところでございます。ここからは特に議題等は決めておりませんのでフリーディスカッションにして参りたいと思います。それでは、先ほどから杉本副会長が皆様にひと言アピールをさせて頂きたいと申しておりますので杉本の方から政策提言をさせて頂ければと思います。よろしくお願いします。
○杉本
大阪から副会長として足しげく東京に通っております杉本です。この会が始まる前に古谷会長が至らないところは私が補充するというように冗談半分で申し上げておりましたところ、やはり至らないところがありましたので、これから少しばかり補充を申し上げます。
大事なことを申し上げますと、弁理士会の正副会長会というものは特許庁と協力しながら日々の業務が円滑に行くように、そして1万人に迫ろうとしている会員の指導連絡が弁理士会本来の仕事で、将来のことに関しては余り関与していない、余り関与できない。弁理士会が1万人になろうとしている弁理士の将来の担保を、特許庁相手では中々できないということで弁政連が行っているという訳です。
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例えば弁理士法改正を行うにしても政治家の協力を得なければ簡単には進まない。特許庁をはじめ日本の役所は弁理士会のことを考える前に自分達のことしか考えていない。現に特許出願が年間43万件あったのが34.5万件に減ってしまったというのは、これはハッキリ言って特許庁のミスです。具体的に言えば、審査請求料の倍の値上げによるものです。このことによって弁理士会が非常に苦しい思いをしている。こういうことについて全く無関心、無関与である訳です。そのため我々弁政連は有力な政治家を捉えて様々な点でご協力をお願いする。その中で一番のネックは政治家に対する活動資金の不足です。弁政連の年間予算は、単年度で考えれば2千万円程度です。これは高校の同窓会の予算程度のものと思います。それで我々は1万人の将来の担保を果してできるのかというと非常に心もとない訳です。そういう中で我々は僅かな資金で政治活動を行って将来の弁理士の生きていく道を担保しているということをご理解頂きたいと思います。弁理士会の予算が20数億円あるのに対して我々はその100分の1以下の予算の中で将来の担保を行っている。私が今担当している特別検討委員会というのは大変重要なことを検討しております。
一つは、大企業が弁理士に要求している出願費用は非常に安い費用が多い。これは独禁法に規定している優越的地位の乱用に該当するのかどうかということです。二つ目は、最近、商標出願1件1万円、特許出願7万円や8万円という質を度外視した金額だけの弁理士の行動が目に余るようになって来ております。これにある程度の歯止めをかけられないかということで、以前あった標準料金表の復活ができないか、法律改正も含めて検討の真っ最中であります。三つ目は、弁理士の将来を担保する政治活動の費用を弁理士会から何とか出してもらえないか。弁政連は弁理士会から1円たりともお金を貰っていない。全て個人の会費で賄っているというのが最大のネックになっている。これを何とか弁理士会から20数億円の内、せめて1億円でも出してもらえないかということについて法的な裏付けも含めて検討しております。弁理士会ができないことを弁政連は必死の思いで行っている。しかもじり貧の弁理士業界を何とか支えようと頑張っているということをご理解頂いて、ご意見ご質問なりを頂ければありがたいと思います。
○福田
弁政連に対する何かご質問とか最近のトピックスとか、あるいは弁理士会に対してどう思っているのか、会派の皆様からご質問なり、こういう体制にした方が良いのではないかというようなことも含めて、ご意見を頂ければと思います。
○松浦
最近のトピックスのようなものがあればご指導頂ければありがたいと思います。現在どのようなところが問題なのかという点です。
○古谷
我々が一番気にかけているのは、弁理士の手数料問題です。また、弁政連サイドのことを言えば、会費の納入の問題です。弁政連の活動成果は弁理士全員に等しく享受されます。何とか均一の形で、つまり弁理士会会員の皆様のご負担のもとで活動できないかを、日々考えております。先ほど鈴木副会長からお話がありましたように、以前は共産党を除く全方位ということで全ての議員とお付き合いをさせて頂いておりました。しかし今は共産党の議員も知的財産制度に深い関心とご理解を頂いている議員もたくさんおられます。そういうことから、全ての党派・会派を問わず知的財産制度に深いご理解とご協力を頂ける議員には、我々のできる範囲でサポートさせて頂き我々の希望も聴いて頂き、あるいは力になって頂くという姿勢で行っております。ホットな情報というと、先ほどご説明申しあげた外国法事務弁護士の法人化の問題でしょうか。法務省と真正面からガチンコしたというのは、過去には例がありません。特許庁もびっくりしておりました。私どもも、どこまでできるか予測できませんでしたが、出願前の日本の重要な技術情報が海外に流出してしまうという危機感で活動したお陰で、結果として国会議員を動かし国を動かした訳です。こういった主張は、業界エゴだけでは全く通用しません。国益を守るという大儀があれば、国を動かせることが証明できたと思っております。
○富崎
補足させて頂きますと、ホットなこととして、東日本大震災で申し入れたのが特別融資制度とか被災地企業の優先審査とか福島県等に経済特区、知財特区を設けるとか具体的な提案をさせて頂いております。それから、もう少し大きな話として知財基金を設ける提案もしております。先ほど日本の出願が減って35万件というようなことを仰っておられましたが、PCT出願を入れなかったら30万件を切っています。更に減る可能性もあり得る。これを何とかしようということも検討し、政治家に対し具体的提案もさせて頂いております。この辺りのご意見を頂ければありがたいと思います。
○伊藤
実際には昨年の特許件数が29万件、一昨年に比べると僅かに減少率が減っています。昨年審査請求料が少し安くなりました。これで特許出願の減少率が減少しています。このことから考えると、審査請求料引き下げをもう少し頑張って頂いて、せめて商標の更新が昔は15万1千円が4万円位になってかなり低減されましたが、ここまでとは言いませんが、今も未だ15万円位かかりますので、これを一桁の金額で審査請求ができれば特許出願の件数ももっと増えるように思います。平成23年度の活動方針に入っていましたけれども、引き続き平成24年度も、もう少し頑張って頂いて審査請求料を安くするような活動をお願いしたいと思います。
○福田
審査請求料の引き下げにつきましては、今日お配りした資料2の中に確かにございます。実は去年の5月位に自民党と公明党に持って行った特許法改正に関するお願いという要望書の中で、国会の委員会質疑において質問のお願いという文書がございます。その中に、特許庁が審査請求料25%減を打ち出したことは評価するが、それでは未だ足りないという形で常々お願いをしているところであります。この件は引き続き次年度以降も私どもは取り組む課題とさせて頂きたいと思います。ありがとうございました。
○伊藤
一人だけ質問で申しわけありません。先ほど井内副会長が弁理士の数というのは非常に少ない。それに対して行政書士の数はかなり多い。要するに政治力を発揮するためには数が必要であるというような発言がありました。しかし資料を見ると弁理士の大幅増員は阻止すると書いてあります。確かに趣旨は理解できますが、言っていることと違うような感じがします。
○福田
確かに弁理士を無尽蔵に増やすというのは、明らかに弁政連的には反対のベクトルで動いております。別の意味で数の問題というのは常に付きまとっておりまして、それは数の問題というよりも此方の方で問題視しているのは資金力という問題のことです。例えば弁理士が1万人になりました。当然行政書士や弁護士に比べれば人数は圧倒的に少ないです。けれども軍資金として政治に回すお金を、例えば8千名の弁理士が納入して頂ければ様々な政治活動が潤滑に行われるようにできます。政治家への票のアピールということでは、弁理士は多数のクライアントと関係を持っておりますので、そこを政治化には票の部分で売り込みすることができる。実は先ほど行政書士の話がありましたが、私も業際関係を担当している関係上行政書士の方とお話をする機会がございます。行政書士の方も実はお金を集めることには大変苦労されておられるようです。ただ絶対のパイが大きいため会費を納入頂く方の数が少なくても、それ相応の金額になってしまうというのが行政書士会の実情です。我々は弁理士の数を増やせと申し上げている訳ではありません。票の部分は弁理士だけの票ではないというように私自身は理解しております。
○古谷
先ほど、議員活動は数(会員数)と金(資金力)が重要であるということを申し上げました。数が少ないことは分かっています。9千人程度の弁理士で、原則加入でカウントできるのは6千人強です。原則加入の会員が全弁理士の数に匹敵する数になって欲しいということです。我々の活動の成果は全弁理士が享受するのですから…。全体の弁理士数は9千人程度ですが、これを更に増やせ、と申し上げるつもりは全くありません。現在の弁理士試験合格者数は、700名前後で推移していますが、300名か、400名に落とすべきです。
弁理士の未登録者数が20%〜30%に及ぶと側聞しますが、これでは増やしている意味がないではありませんか。特許事務所の受け入れキャパを超え、就職浪人が出ていると聞きます。合格基準の引き上げと様々な免除制度の見直しが必要です。これが我々の主張であります。
○原田
以前から思っていることを質問させて頂きます。仰っている数と金のお金の方ですが、弁理士会はあり余るほどお金があるのに弁政連はお金が無い。ここは調整すべきではないか。弁理士会に毎月凄い金額を払っていて、更に弁政連にお金を出して下さいというのは、此方としては納得しがたい状況ではないかと思います。これについてご説明をお願いします。
○杉本
ご質問の趣旨がよく分かりません。弁政連は弁政連メンバーの会費で成り立っている。それがほぼ2千万円しか集まらない。弁理士会は20億円を超えるお金がある。ここまでは分かりますが原田幹事長が仰っている趣旨は何ですか。
○原田
色々な制度上の問題があろうかと思いますが、同じ弁理士の組織として片方はお金が余り過ぎている。もう片方は全然足りない。そうであるならば双方で調整すれば良いのではないかという意味です。
○杉本
まさに原田幹事長のおっしゃる通りです。皆さんが同じような考えになって、あるいは弁理士会の役員が同じような考え方になって頂ければ我々は困ることなく今の2倍も3倍も活動ができる。そのためにどうすれば良いのか知恵を原田先生頂けないでしようか。我々はどうすれば上手く振り分けることができるのか大変苦労しています。
○原田
結局、弁政連は弁理士会の組織の中に入り込めない状況で活動している。ここは理解できます。ただお聞きするところによると弁政連の方が弁理士のために活動していることをアピールされるのであれば、お金も弁理士会から弁政連に何とか都合をつけてもらえるよう引っ張り出すとか工夫をすれば良いのではないかと思います。事情を知らずに発言しております。すいません。
○杉本
弁理士会の予算は強制的に会員から集めています。我々弁政連は原則加入でありますが強制的に会費を集められる存在ではありません。これは以前、税理士会が最高裁まで争って税理士の政治連盟に税理士会からお金が渡ったことに対して税理士会が負けたケースがありました。それがトラウマのようになって今日まで来て本会が政治連盟に、なかなか資金が出せないという状況になっています。2年程前から弁政連で色々な法的な研究をすると弁理士会から弁政連に資金を出すということは可能性があるのではないかということで、現在特別検討委員会で法的整備を進めているところです。原田先生が言われたことは弁理士の皆さんが普通に考えておられる考え方だと思いますので、何とか実現できるよう頑張っているところです。
○福田
ありがとうございました。実は本会と政治連盟との関係においては、九州の税理士会の方で事件がございました。最高裁まで行って結局お金が回っているシステムでしたが、それは違法であるという判決が出ました。それがずっとトラウマのように本会が徴収する趣旨のお金を政治目的に使うということの危うさを懸念しております。ただ、杉本副会長は特別検討委員会の委員長を務めておられますので、今委員会の中でも一生懸命検討しているところであります。後々に色々な報告ができるかと思います。ありがとうございました。
○松浦
先ほど弁理士会と弁政連との関係の話がありましたが、この2つの関係は相当前から場合によっては非常に良くない関係であったこともございました。我々会員が外から見ていると、弁政連と弁理士会というのは2つの車輪で同じ方向を向きながら、尚且つ、それぞれの役割をしっかり行って欲しいというのが正直な気持ちです。当然なことで、昨年度から弁理士会と弁政連は良い関係で進んでいると思いますが、敢えてお聞きしたいのは弁理士会と弁政連の連携についてどのように考えておられるのかをお話し頂ければと思います。
○古谷
私は日本弁理士政治連盟を2度にわたり与らせて頂いておりますが、弁政連は規約第3条で「日本弁理士会の意向に沿って必要とする政治活動を行う」というタガが嵌っています。そうであるならば、弁理士会があって日本弁理士政治連盟があるというスタンスは崩せないということです。双頭政治のようなことが何故起こるかを考えてみますと、弁政連の役員になられる方は、弁理士会を良くしたいという思いが人一倍に強いが故かと思います。したがって、つい勇み足になりがちです。しかし、先ほど申し上げたとおり、規約第3条の縛りがあることを忘れてはなりません。
日本弁理士政治連盟は、日本弁理士会を表とすれば、黒子に徹して支えて行くスタンスを崩してはならないと考えています。仮に私の代が変わりましても、このスタンスは継承されていくものと信じております。
ついでに特許庁との関係について申し上げれば、私が旨としておりますのは、我々が政治行動を起こせば、必ず国会議員から特許庁長官あるいは総務部長に問い合わせが入ります。事後に知る、その問い合わせ自体が特許庁に不快の思いをさせてしまう。そこで、私が政治行動を起こす時には、事前に総務部長に会うか電話で行動の目的を報告しておきます。総務部長から止めるよう要請がある場合もありますが、理に適えば変更することはあります。そうでない場合には跳ね返します。跳ね返したからと言って関係が悪くなることはありません。なぜなら、事前に報告に行っているのですから。立場の違いはお互い様です。昔のように、弁政連と特許庁が反目し合っている状況では全くありません。非常に良い関係を構築させて頂いております。今後も同様のスタンスで臨むべきであると思います。夫婦もお互いのことを理解するためにはコミュニケーションが大切です。特許庁との関係、あるいは日本弁理士会執行部との関係も同様のことだと思い、その努力を重ねているところです。
○杉本
弁理士会や税理士会や公認会計士会など10近くの士業がありますが、唯一弁理士会だけが不幸なことに特許庁という一つの役所に全ておんぶに抱っこの状況になっています。しかもこの役所は全国に1箇所しかありません。例えば弁護士にしても全国に裁判所があって全国に散らばって仕事をしている。税理士でも全国に何千何百の税務署があり司法書士も全国に法務局があります。そういう中で弁理士だけが一つの役所にぶら下って一つの役所の言う事を聴かなければ我々はどうすることもできない。こういう状況の中で政治連盟は非常に舵取りが難しくなっている。今、古谷会長が言われたように特許庁と仲良くしなければ弁理士会自体が困るという状況です。本来ならば政治家と役所というのは常に対立的であります。官僚というのは自分達の利益のために動こうとする傾向にある。政治家は国民の意向を受けてそれを改善しようとする。この対立構造の中で何とか仲良くして行かなければならないという非常に難しい舵取りが今の日本弁理士政治連盟に課せられています。この点が他士業と全く違うということを前提に我々の苦労をご理解頂きたいと思います。
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○福田
ありがとうございました。少し前に稲門弁理士クラブの所属であり日本弁理士会の副会長である杉村純子先生がお見えになりましたので、ここで自己紹介をお願いします。
○杉村(稲門弁理士クラブ・日本弁理士会副会長)
現在、稲門弁理士クラブから日本弁理士会副会長を拝命しております杉村純子でございます。よろしくお願いします。一言だけ申し上げますと、現執行部は本日私だけしか参加しておりませんが、日本弁理士会と弁政連との関係は非常に良い関係を構築していると思っております。日本弁理士会の手が回らないところに関しましては弁政連に外部で動いて頂きまして、今年も非常に上手く行ったケースがございました。古谷会長からもお話があったかと思いますが、外弁法の問題に関しましては日本弁理士会も動きましたが、弁政連のお力が一番大きかったのではないかと思っております。このように日本弁理士会では、なかなか表では動けないところを裏からしっかりとバックアップして頂き我々弁理士9200人に非常に影響が及ぶ外国法事務弁護士の問題を見事に覆して頂きましたことは、非常に日本弁理士会としても感謝しております。現在は日本弁理士会と弁政連は非常に良い関係でございますので、平成26年度通常国会に向けた弁理士法改正に関しても、今後とも日本弁理士会と同じような関係を維持して頂いて全面的なサポートをお願いしたいと思っております。簡単ですけれどもご挨拶とさせて頂きます。
○福田
杉村先生ありがとうございました。確かに近い内に弁理士法改正が行われます。そうすると弁理士会と弁政連が一枚岩であるということと、やはり政治家の協力が無ければ、なかなか前には進みませんので、私どもも非常に忙しくなる状況になって行くと思っているところです。もう少し時間がございますので、どなたかご発言をお願いします。
○西島
自己紹介の時にも申し上げましたが、とにかく環境の動きが激しい。国内、国外、国際的な部分も含めて国際的な観点でどのような方向性を持って計画を策定されておられるのか教えて頂きたい。先ほどTPPの話もありましたが、外弁法についても大きい意味では日本の国際的観点からの取り組みだと理解しており、これらの点も含めてどういう視点を持っておられるのか教えて頂ければと思います。
○古谷
この件に関しては、先ず弁理士会がどう考えているのか。そこからのスタートだと思っております。弁理士会が考える方向に政治的な行動が必要であれば弁政連もそれに向けて行動して行くというのが基本的スタンスです。とはいえ、我々も考える能力を持っていますので我々なりに考えるところもあります。
TPPに関して言うならば、公式には民主党の知的財産制度改革推進議員連盟の場で意見を申し上げました。国会議員の中でも未だ喧喧諤諤、右左と振れている状況で弁政連や弁理士会が決めることはできないことを申し上げました。国会議員がもっとしっかり対応して欲しいというお願いをさせて頂きました。まさにTPPに関しては賛成する側、反対する側と様々あろうかと思いますので、是非弁理士会でしっかり見極めて方向性を示して頂いて、その方向性に従って弁政連も意見すべきところは意見させて頂きながら行動を共にして行きたいと思っております。我々の考えが先にあって突っ走っていくのは過去に苦い経験をしておりますので、この轍は踏みたくないという思いであります。
それから、今回の弁理士法改正で、本来しなければならない最もして欲しい課題が二つあります。一つは、使命条項の創設、職責条項の改正です。もう一つが国際的観点から守秘特権を何とか弁理士法の中に取り込みたい。恐らくこの問題は弁理士法と無関係という答えが法務省あるいは特許庁からあるかもしれない。しかしながら、我々に一番影響があることから是非とも弁理士法の中に守秘特権を規定したい。漏らさないという権利と義務を明記して頂きたいたいと思っております。これは、まさに政治活動が必要であると思っています。政治活動がなければ特許庁は条文を作成するということには、なかなか成らないと思っております。
○福田
ありがとうございました。それでは南甲弁理士クラブの瀧野幹事長如何でしようか。
○瀧野
新しい若い会員へのアピールの仕方というのは、どのように考えておられるのでしようか。弁理士会も我々会派の方も新しい会員や若い人が、なかなか入って来ない。会務や会派のことに対しても興味を持っていない人が多い。弁政連でもそう、弁理士会でもそう、会派でもそうで、何時も同じ方としかお会いしていないような気がして心許ないと感じております。その辺は如何でしようか。
○古谷
まさに一番言いたいところを突いて頂きました。今、杉村純子先生からかなり弁政連に感謝した形のメッセージを頂きました。実は弁理士会には各支部回りが年度当初にございます。そこには新しい会員も参加され、よく話を聞いておられます。弁政連も最近必ず出席させて頂きPRをする機会があります。しかし、我々が言うと自慢話に聞こえるようで、返って反発をくらうことがあります。是非とも弁理士会執行部が、先ほど杉村純子先生がおっしゃったように、弁政連の活動で非常に助かっていることをアピールして頂ければと思っております。
○鈴木
今のお話は無名会の幹事長としても凄く感じています。合格された方々に、どれだけ弁理士会のことを知って頂いて、会務のことを知って頂いて、弁理士業務のことを知って頂くか大変苦心しております。会派の中で皆さんが行なわれていることを参考にしながら、我々の会派でも行って行きたいと思っておりますが、それと同様のことを弁政連も考えなければならない。そういう意味では、弁政連も若返らなければならないと思っております。恐らく伊藤先生が参加されておられました時のメンバーと比べると、だいぶ若くなっていると思いますけれども、ここ10年位は代わっていないと思いますので、上手く人事交流して若い世代にどんどん移っていけるような体制を弁政連でも作って行きたいと思っています。一つは、西日本弁理士クラブには若手の会というものがあり会合を開くと100人位の若い人が集まることをお聞きしています。まんざら弁理士業界も捨てたものではないという気がしました。上手な仕方をすれば若い人同士で話し合いをして、今後の弁理士会のあり方についても議論ができるような場を作れるような気がします。中谷先生には、その上手な仕方を教えて頂いて弁政連でも活かして行ければ良いと思っています。
○福田
ありがとうございました。それでは井内副会長お願いします。
○井内
西島先生とは国際活動センターで一緒に活動させて頂いております。先ほどの国際的観点として、日本の特許法は今大改革を行なわないと大変であると個人的に考えています。昨年度、中国の特許が39万件から52万件に13万件増えました。実用新案が40万件から58万件に18万件増えています。特・実で年間32万件増えています。つまり、日本の特・実出願を中国は1年間で増加させている。これは物凄い状況です。特・実で昨年度110万件になっています。まだまだ伸びそうです。これは国策であります。それだけ彼らが研究開発を行なって出願する力ができたかというと、そのようなことだとは思えません。彼らがどうやって出願を増やしているかというと、日本の模倣リメイク出願がかなり潜在的にあるように思っております。一部で分って来ているのは、実施例は殆ど日本の出願を翻訳しただけです。クレームだけを一部直ぐには見つからないように変えて出願しているという状況が分って来ています。韓国も同様で彼らがあれだけ増やせるのは殆ど日本の出願を模倣リメイクして出願しているような状況であると思っています。だから日本で公開された出願で向こうに出願されていないものは全部彼らにとっては重要技術になっていますので、当然全部を使っている訳です。恐らく製造現場にも全部を還元し活かしていると思います。実質侵害というものを沢山行なっていると思います。それにも拘わらず日本からは全然訴えられていない。何か対策を考える必要があります。そうしないと公開だけして全部の技術を取られてしまう。韓国についても日本を考えると鉄鋼に始まって家電、半導体等日本のお家芸と言われていたものが全部模倣され追い抜かれてしまっている。何か日本の公開制度自体も考える必要がある時期に来ていると思います。
○福田
ありがとうございました。続きまして春秋会からご発言をお願いします。
○岩壁
春秋会の岩壁と申します。私は資金のことで懸念を感じております。私の印象からすると、先ほど古谷会長が、自分が地方に行って話しをすると自慢話に聞こえるので、間接的に弁理士会から弁政連にお世話になっていることをアピールして欲しいというように聞こえました。私としては、それだけでは足らないと思います。
前の話では5千人や8千人が会費を払ってくれれば、もっと有効な活動ができると言われましたが、お金を払う立場から言うと、これだけメリットがあるということをハッキリ分からせて貰えれば出す人も多いと思います。今の状況は其方の席と此方の席との間でも溝がある。私も加入しないという意思表示をしておりませんので弁政連の構成員だと思います。此方に座っている先生方も殆ど弁政連の構成員だと思います。ところが自己紹介の時、弁政連さんという表現を使われます。ここに来ない人はもっと後ろの方に居る訳です。そうすると貴方達はいったい何をしているのかという状況になってしまいます。私はたまたま機会があって弁政連はこのような立派な活動をされているとように思い直しましたが、そうでない方は、いったい何をしているのか、私に何の関係があるのか、というような印象を持っているのではないかと思います。それを覆すには、我々は貴方の代わりに貴方のメリットになることをしているということを具体的にアピールして行く方が良いのではないかという印象を持ちました。
○古谷
貴重なご意見ありがとうございました。実は様々な形で、例えば弁政連フォーラムや弁政連ニュース、その他の機会がある度にアピールはしております。先ほども申し上げましたが、弁理士会が各支部の説明会に行く折に弁政連にも発言する機会を設けて頂いております。先ほど杉村副会長が言われた外弁の問題のようにピリオドをハッキリ打つことができて目に見える形のものは非常に訴えやすいが、そうでないものについては弁政連フォーラムをご覧頂ければある程度理解をして頂けると思います。それ以外のものは、なかなか機会が少ないという事情もございます。この点は努力いたします。ありがとうございました。
○福田
次はPA会如何でしょうか。
○本多
今まで色々なご意見が出ておりますが、やはり会費の問題が大変だと客観的に伺っていても感じます。先ほど先生方が言われたように、若手の先生方に年会費2万円というのがどうなのか。PA会でも新しい方々に参加して頂くということで、若手の先生方に対しては若干参加費を抑えたり工夫しているのが実情でございます。その中で会費の一律徴収というのは、どうなのか。なかなか2万円で一律にお声をかけるのは難しいというのが現状でございます。資料の中で実現して頂く項目の中に弁理士の大幅増員を阻止するということを挙げて頂いておりますが、たぶん具体的に最近合格された方の状況も数字としてある程度はご存じのことと思います。これらの数字を見ながら会費徴収の仕方あるいは若手の方々のリクルートなど、そういった参加を要請するような方法をお考え頂ければ良いのではないかと感じます。これは個人的な意見でございます。
○福田
ありがとうございました。それでは、永岡幹事長如何でしょうか。
○永岡
弁理士クラブ幹事長の永岡です。3つ気になった点があります。一つは、皆さんが言われていた点で会費をたくさん集めたいということでしたら、もう少し広報活動をされたら良いのではないかという感じがします。クライアントアトーニープリビレッジの点では、守秘特権ということであり特権という言葉の捉え方が浅いような気がします。例えば守秘義務があるからクライアントアトーニープリビレッジが貰えるという訳ではなく、例えば守秘義務は産婆さんやお医者さんにも課せられていますが、その人達に特権というものは与えられません。特権を貰うためには高い道徳観念と違反した時の罰則が厳しいので特別に権利を持っている。特権というのは本当に特別なものです。権利でもないし義務の裏返しで貰えるものでもありません。この辺の理解が浅いような感じがします。それから、弁理士法改正の試験科目については、条約を必須科目に入れるという見直しは、是非進めて頂きたいと思います。
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○福田
それでは弁理士同友会の石川幹事長如何でしょうか。
○石川
石川です。何度も話が出ておりますので、耳が痛くなるかもしれませんが、私ども会派も同じで若手の先生方が忙しいせいか、あるいは政治に興味が無いせいか、更には弁理士会の会務についても興味が薄い方が多くいらっしゃいます。そのような方々にどのように啓蒙をして行けば良いのか、今私どもの会派の中で真剣に頭を痛めているところでございます。弁政連の活動も同じように弁政連フォーラムがあるので読んで欲しいということで古谷会長からお話がありましたが、目を通すと分かりますが、なかなかこれを直ぐに読むのが難しい。もう少し何か違う形で簡単に分かる形のアピールの仕方を考えて行かないと、我々弁理士会の会務も同様で、弁政連の会務もしりすぼみで終わってしまうかもしれません。この場に居られる先生方もかなり年齢としては中年を超えている感じでございまして、これを若い世代に伝えていくのが非常に難しいと実感しております。我々の会派の中でも努力はいたしますが、是非とも弁政連の活動においても、どのようにして行けば良いのか、よくお考え頂いて効率の良いアピールの仕方を行なって頂きたいと思います。弁政連の活動には非常に頭が下がる思いでございますし、身を粉にして自分の時間を使って我々のために働いて頂いているので、非常にありがたく思っております。この気持ちをより多くの先生方に分かって頂きたいので、よくお考え頂きたいと思います。
○福田
ありがとうございました。それでは稲門弁理士クラブの細田副代表如何でしょうか。
○細田
細田と申します。先ほど会費の問題をお聞きしていた時に、私どもの会派も似たような問題があることを感じまして共感いたしました。私どものクラブはご存じのように特定の大学の出身者に会員の資格を限定しておりまして、近頃では入会の意思を確認してから入って頂いております。恐らく過去にはこの大学を出たら原則入会という、そういう扱いもされていたのではないかと感じております。その関係で会費を払うことを理解して入会した人と、そうではない人が居るというところで共通点があると思います。それで、近頃では会費の集まりがよくないというところで苦労しております。この問題は2つに分けて考えなければならないと感じておりまして、一つは、払う気があるけれども払い方が分かり難い、あるいは払いそびれて忘れてしまったという純粋な会費の問題であると考え、先ずこれを改善しょうと今努力しているところです。もう一つは、もともと払う気が無いということがありまして、これは会の魅力の問題であると感じております。この改善につきましては、会員への情報発信でなるべく魅力を分って頂けるよう努力しています。この2つの視点からもう少し会費の回収率を上げようと努力しております。こういった点で共感いたしました。
○福田
ありがとうございしまた。それでは無名会の鶴目人事委員長如何でしょうか。
○鶴目
無名会の鶴目です。私の意見としては、やはり弁政連の活動そのものを知らない方が余りにも多過ぎるという気がしております。そこら辺の情報発信の仕方を色々考えて頂くということと、先ほど本多先生が仰っていた会費の徴収の仕方と言いますか、一律2万円で良いのかという点についてもご検討頂いた方がよろしいのではないかと考えます。
○福田
ありがとうございました。時間の方がそろそろお時間になりました。本日の内容というのは弁政連フォーラムに掲載されると思います。ご出席の方はお名前も掲載されることになろうかと思います。ご了承頂きたいと思います。それでは、最後に古谷の方からお礼を含めてご挨拶を申し上げたいと思います。
○古谷
大変お忙しい中、また貴重な時間に、ほぼ全員の方がお揃い頂きまして、本当にありがとうございました。これを機会に一層の努力をいたしまして皆様方の期待に応えられるような日本弁理士政治連盟で在りたいと思っております。今後ともご協力を引き続きよろしくお願いします。ありがとうございました。
○福田
皆様ありがとうございました。これをもちまして閉会とさせて頂きます。
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(終了)
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