弁政連フォーラム 第299号 平成30年1月15日
日本弁理士政治連盟
会長 水野 勝文
明けましておめでとうございます。日頃より弁政連の活動にご理解・ご支援を頂いている弁理士制度・知的財産制度に関する議員連盟などにご所属の国会議員の先生方、及び弁理士たる会員の皆様に心より感謝申し上げます。
昨年の第一目標の「知財金融フォーラム」への日本弁理士会・日本弁理士会各支部としての参画については、弁政連及び日本弁理士会の双方からの働きかけはできたのですが、残念ながら、未だ実現できておりません。我々の非力さを痛感しております。
我が国の金融・経済に決してマイナスな話ではないと思うのですが、なかなか壁は厚いようです。知財金融ということで、各地の金融機関が主な対象となることもあり、省庁を越えたところが難しいのかもしれません。
使命条項を設けた弁理士法改正の成果の一つとも言える「弁理士知財キャラバン事業」「知財広め隊」をはじめとする日本弁理士会、特に日本弁理士会各支部の活動を、日頃弁理士と馴染みの薄い地方金融機関などに知ってもらう良い機会です。会場に弁理士のブースも設けるべきでしょう。
日本国弁護士と外国法事務弁護士が共同して法人を設立でき、支店も設けることができるいわゆる混合法人(B法人)制度についても、本年決着する見通しです。
日本弁理士会と共同して、機微技術情報の取扱いなどの懸念事項を指摘し説明してきたところではありますが、国としての判断がどうなるのか、予断を許しません。日本弁理士会の依頼による調査報告書も完成しました。政府のご判断に役立つことを期待しています。
いずれも細かな活動と思われるかもしれませんが、将来的な影響が大きいことは明らかです。我々の地道な活動が微力であっても、経済・社会の発展に役立ち、弁理士制度・知的財産制度の発展と弁理士の社会的地位の向上に繋がるものと信じています。
弁政連の活動の一端に触れましたが、このような弁政連の活動は、弁理士の将来に深く関係してきます。よって、特に若手の会員の皆様には関心を持っていただきたいし、ご理解・ご支援を期待しています。
現に弁理士は様々な社会的変化の中で否応なく、大きな転換点に立たされていると感じます。特に経験のある弁理士程そう感じるのではないでしょうか?だからこそ、ベテランの経験を若手に伝えて頂き、皆で弁理士の将来を考えていくべき時ではないかと思います。
次期弁理士法改正要望についても、日本弁理士会において検討・取り纏めされると聞いています。
少しずつ、皆様の力を貸していただきますようお願いします。
年頭にあたり、予想される知的財産制度改革・司法制度改革が、我国のイノベーションの進展と社会の発展の礎となるよう祈念いたします。
また、国会議員の先生方に対しましては、本年も我が国産業の国際競争力の強化並びに知的財産の創造、保護及び活用による付加価値の創出を基軸とした活力ある経済社会の実現などに向け、その手腕を遺憾無く発揮いただけますよう祈念しております。
この記事は弁政連フォーラム第299号(平成30年1月15日)に掲載したのものです。
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