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弁政連フォーラム 第333号 令和3年1月15日

年頭所感

日本弁理士政治連盟会長 水野勝文

日本弁理士政治連盟
会長 水野 勝文

新年を迎え、新型コロナウイルスの猛威が多くの方々の努力により克服されることを祈念し、また、日頃より日本弁理士政治連盟の活動にご理解・ご支援を頂いている、国会議員の先生方、また弁政連会員の皆様に心より感謝申し上げます。

本年はいよいよ、弁理士法の改正を目指します。(1)「農林水産知財」を弁理士業務にすること、(2)「一人法人」制度を導入すること、(3)法人名称を「弁理士法人」とすること、が柱となります。これらはいずれも、知的財産制度、さらにこれを支える紛争処理システムを担う人的社会インフラとしての弁理士制度の見直しであり、知的財産制度改革、民事司法制度改革の一環と言える改正です。

現状の我が国の知的財産システムとその実効性を担保してくれる司法制度が真に、イノベーションの創出とその社会への実装化の促進に役立っているのか? 日本社会の新陳代謝を促進できているのか? 社会に貢献するシステムとして機能しているのか? そして、我々弁理士はこのシステムの実効性ある運用に貢献できているのか?と、コロナ禍において更にクローズアップされた様々な社会問題から問われているように思えてなりません。

一方、知財人材の確保が十分ではない中小企業やスタートアップ企業が、我々弁理士の協力を得ても実質的に使えない、使いこなせない知的財産システムは、到底機能していないと言わざるを得ないのではないでしょうか。制度改革は不可避でしょう。また、日本経済も経済のグローバル化の渦中にあり、かつ、withコロナや少子高齢化・人生百年時代を迎え、従来システムのままで今後の社会に貢献するシステムたり得るのか?という疑問も当然でしょう。

本年も弁政連はこの問題に向き合い、議員の先生方に知的財産システムや弁理士についての理解を深めて頂けますように、地道に活動して参ります。
このような弁政連の活動は、弁理士の将来にも深く関係してきます。よって、特に若手の会員の皆様には関心を持っていただきたいし、ご理解・ご支援を期待しています。
年頭にあたり、進行中の知的財産制度改革・司法制度改革が、我国のイノベーションの進展と社会の発展の礎となるよう祈念いたします。また、国会議員の先生方におかれましては、日本社会の発展に貢献する知的財産制度改革・司法制度改革となりますように、ご指導下さいますようお願い申し上げ、ご活躍を祈念しております。

この記事は弁政連フォーラム第333号(令和3年1月15日)に掲載したのものです。

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